かみやんの技術者ブログ

主にプログラムの話です

つくばチャレンジ2009終了〜


11月20日、つくばチャレンジ2009のトライアル(予選)に行ってきました。結果は、第1走が、80m。第2走が、9m。結果、落選でした。残念。大会の方は、70チームほどが走って、5台が1kmを走破。
第1走のリタイヤの理由は、

  • 長距離の壁沿い試験が不足で、わずかに壁に寄って行ってしまう問題があり、壁にぶつかりリタイヤ
  • 前日に、スタック感知とスタック脱出コードを書いたが、それはロボットが前進したいと思っているときに、前に進んでいないときに感知するというもの。今回は、旋回中に旋回できなかったためスタック感知とならなかった
  • 家に戻ってログをみたところ、どうも座標系がずれている。原点がずれている模様。オドメトリ+地磁気センサ+GPSの統合試験が不足(近所ではGPSが10m以上ずれるためほとんど試験できなかった)

といったところ。第2走は、スタートの囲いから出られずにリタイア。理由は、

  • 第1走同様、原点のバグがある
  • どうも前進に引っかかりがあった(物理的にひっかりがあったのか、回路なのか、ソフトウェアか不明)。バックは順調であった。
  • 前進に引っかかりがあったため、スタックにハマったと勘違いして、バックした。が、バックで壁に激突。バックは、LRFのセンシング範囲外のため闇雲にバックしているため。

といったところ。
オドメトリ+地磁気センサ+GPSの統合デッドレコニングの試験不足による原点ずれが大きい。いっそ本番で、オドメトリ+地磁気センサだけにすればしっかり試験をしてあるので、うまくいったかもしれない。予選は140mがゴールであり、GPSなしでゴールした機体も多々ある。この辺りは作戦ミスかもしれない。
いずれにせよ、事前の試走で30mそこそこしか自律で走ったことがないロボットであるため、本番で80mでリタイヤというのは、実力通りであろう。ほぼ週に1日しか時間がとれないなかでの開発だったので、時間がかかっているのがくやしいが、

  • 1年目の開発:ロボットの台車の作成(3D CAD習得、MODELAの切削)、回路の作成、マイコンプログラミング、LRFの接続、可視化、ロータリーエンコーダの作成、ログビューア、大域移動エディタの作成、障害物回避、ICPの実験(実用化ならず)
  • 1年目の結果:回路暴走で記録2m
  • 2年目の開発:車輪幅増強、電源回路交換、ロータリーエンコーダ交換、CPUボード交換、GPS追加、地磁気センサ追加(3デバイス購入して選定)、統合デッドレコニング、ログビューア強化、大域移動エディタ強化、障害物回避強化
  • 2年目の結果:80mで予選落選

という感じで、2年目は、ベースの台車があり、回路が安定したため、GPSの追加や地磁気センサの追加、障害物回避の強化ができた。
来年に向けた、方針だが1kmゴールのためには、できるだけ現状のロボットをハードウェア的には変えずに、ソフトウェアの強化と試験の強化に注力した方がよいだろう。
ハードウェア的には、変えたいのは電源回路。現在18Vと7.4Vの2つを積んでいるが1つにしたい。センサとしては、地磁気センサの代わりにジャイロも試してみたい(現状、安いジャイロだと地磁気センサもジャイロもどっちもどっちな気がする)。トライアル当日、落選当日は、GPSは、みんなが使っているヘミスフィアA100(24万円ぐらい?)を買おうかとも思ったが、本選ゴールしたロボットの中には、GPSはあんまり使っていないというロボットもあったため、来年も安いGPS1つで行こうと思う。
ジャイロは、光ファイバジャイロ 20万円、シリコンリングジャイロ5万円、安いMEMSジャイロ1万円以下、と色々あるが、こちらも1万円以下の安いもので何とかしたい。
安いGPSで1kmを目指すとやはり、SLAMが必須だろう。あとシミュレータも作った方がよいかもしれない。
来年に向けてのTODOは、

  • 電源回路
  • ジャイロ選定
  • SLAM
  • シミュレータ

というところか。電源回路は今のでも使えるし、ジャイロなくても地磁気でもよいので、優先順位は、

  1. SLAM
  2. シミュレータ
  3. ジャイロ
  4. 電源回路

か。
まず、その前に、資料をまとめることと、今発生しているバグだけは直しておこう。

では、参加した皆様、運営側の皆様、お疲れさまでした。ありがとうございます。また来年も参加するのでよろしくお願いいたします。