かみやんの技術者ブログ

主にプログラムの話です

モータドライバ回路、反省

モータドライバ回路がなぜダメだったのか。分かったこと。
配線ミス、実装ミスでなかったとしても問題があることが分かった。

まず「電子工作の素」で紹介しているPWMモータ制御は、モータが260モータ( http://www.mabuchi-motor.co.jp/motorize/branch/b_0100.html )とかの小さいモータで大電流ではない(700mA)。あと、モータ駆動用の電圧が3V。
私のモータは、540で大電流(6.3A)で、電圧が7.2.
「電子工作の素」の記事をよく読むとモータ駆動電圧は、NANDゲートIDを使っているので5V以下のこと。と。

で、4.8Vで試したが、やはり高熱になる。

で、モータドライバICのMP4212のデータシート( http://www.semicon.toshiba.co.jp/docs/datasheet/ja/Transistor/MP4212_ja_datasheet_061027.pdf )を見ると、許容損失が2Wとのこと。

つまり2W以上このICで電力を消費すると熱くて耐えられないよ(しかも熱くなるとさらに許容損失が減る)ということらしい。

「電子工作の素」のFETの選定の仕方をみると、流せる電流は、

流せる電流=全損失/電圧

とのこと(電力=電流x電圧なので当然か)で、

流せる電流=2W/7.2V=0.27A。

270mAだ。しかも普通はその半分ぐらいで設計するそうだ。マブチ540は6.3A流れるのでものすごくオーバーしている。

ちなみにMP4212は定格電流が5Aなのでそもそも6.3Aは定格も超えている。これも普通は定格の半分ぐらいで使うべきとのこと。
他のモータドライバICを探すが、定格5A以上のものがない。マブチ240程度以下の小さなモータまでしかモータドライバICでは駆動できないようだ。

で結局モータドライバICは使わずにMOSFETトランジスタ)を組み合わせて作るしかないようだ。ちなみにICではなくトランジスタとかの素子を組み合わせて回路をつくることをディスクリートというんですね。今日知りました。


で、MOSFETの選定。

1)ドレイン・ソース間電圧Vdssは、15V以上(モータが7.2Vなのでその倍)
2)定格電流Idは、13A以上(モータが6.3Aなのでその倍)
3)許容損失Pdは、90W以上(7.2Vx6.3A=45Wの倍)
4)ゲート閾値電圧は2V〜4V(マイコンのHigh、Lowの間)

で、探した。若松通商で探したところ、

STB100NF04L。Vdss=40V,Id=100A,Pch=300W,単価210円。

かなり余裕がある上に安い。4個で1モータの制御なので8個必要で、10個買った。

あと、「電子工作の素」によると、PWMで高周波で制御するとそのままでは、MOSFETのもつ寄生容量(コンデンサ)により遅延が発生してうまくいかないのでFETドライバIC IR2101を使うとよい。
とあるのでIR2101を探す。
探したがなかなかみつからず、ヤフオクになんとか売っていた。単価220円。10個セットでしか売っていなかったので10個購入。

さて、EAGLEで回路図を書くか。